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角オナ好きの麗奈ちゃん
第1章 教室
 麗奈は抵抗しなかったし、今も岡部に包み込まれておとなしくしている。
 岡部が顔を麗奈の頭に付ける。するとシャンプーの匂いと麗奈が今かいた汗の匂いが混ざって、岡部の鼻孔を通った。岡部はシャンプーの匂いではなく、ほのかに感じた麗奈の汗の匂いに反応した。女子高生の汗の匂いを直に感じる幸せ者が、この世に何人いることか。もちろん麗奈にも朽ちかけ始めた雄の匂いが届いている。
「いい匂いだ」
「……キモイ」
「何だと!もう一度言ってみろ!」
 自分はすでにキモイと言われる年齢になっている。だからこそ岡部の声には凄みが増した。普段岡部はこれだけ声を上げることはないし、生徒の前で高圧的な態度をとることもない。至って普通の教師なのだ。
「……ごめんなさい」
 岡部の声に驚いて麗奈は謝った。岡部はわざと麗奈に聞こえるように、麗奈の髪の匂いをクンクン嗅いだ。キモイと言われたら、そのお返しはたっぷりとしてあげないといけない。
「やめてください」
 小さな声で麗奈が抵抗した。
「やめないね、それより気持ちよかったのか?」
「……」
「気持ちよかったのか、君に訊いているんだよ」
 岡部は声を大きくした。
「……はい」
「何? 聞こえないよ」
「はい」
「どこが?」
「えっ?」
「どこが気持ちよかったのか訊いているんだ」
「……」
「お前が答えるまでずっとこうしてるぞ」
 岡部は麗奈のことを「君」と「お前」を使って呼び分ける。
「……あそこ」
「あそこってどこなんだ?」
 岡部の声に笑いが混じる。
「あそこは……あそこ」
「なるほど、あそこはあそこか、まぁいい。竹越麗奈、お前いい体してるな。お前をずっと見ていて、僕はいつかこうやって抱きしめようと思っていたんだ。ようやく念願がかなった」
「止めてください、担任の先生に言いますよ」
 そう言って麗奈は、岡部の腕の中で少しだけ動いて抵抗した。
「はぁ? 何だって? 止めろだって? 止めないね。お前の担任に言えよ。でも僕だって、お前の担任にお前がやっていたことを細かく説明するからな。竹越麗奈が放課後教室で自慰行為に耽ってたってね。お前が教室でオナニーしていたなんて担任が聞いたら、さぞかしお前の担任は驚くだろうな」
 岡部はそう言ったが、これは一つの賭けだった。おそらく麗奈の担任は麗奈を信じる。しかし岡部はここでは引けない。
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