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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第6章 【渦巻く愛憎と独占欲に囚われても…】





「矛盾してるって言ったでしょ?自分でも悪いってわかっててキツい言い方しちゃう時があって……苛々するけどあなたみたいに傍から離れないで居てくれるのも本当は嬉しかったりもして、どっちなのよって自分でもわからなくなるの、呆れないでいてくれてありがとう」




高を括っていた気持ちもようやく落ち着いて不安を吐露する。
人間の心なんてコロコロ変わるし脆過ぎる。
それにどれだけ関わろうとしてくれるか女はふるいに掛けるの。




結局あなたも皆と一緒でしたね。
私の顔色ひとつで一喜一憂している。
申し訳なく思う半面、そうでなくちゃ面白みがないとも思ってしまう。
悪いオンナに引っ掛かってしまいましたね。
もう諦めてください。
どうせ手の内で弄ばれてしまいますから。




時々どうしようもなく私を第一優先してしまう日もあるでしょう。
周りを顧みず行動してしまい足元を掬われる。
頭の良いあなたならどう切り抜けるかしら。
どんどん滑稽な姿になる?
連絡が途絶えても今みたいに取り乱したりしないで冷静に判断出来ますか。




それら全てを取り上げて私ナシでは生きていけないほど沼らせてしまうのが快感なんですけど。




「呆れるだなんて一生ないと思います……あなたには心奪われてばかりだ」




「そんなセリフ、真面目に言えちゃうんですね」




「可笑しいですか?」




「いえ、ストレートでちょっと恥ずかしく思うだけです」




「何度でも言っちゃいます、あなたが欲しいって……」




そっと膝の上に座る。
少しだけ見下ろして私から舌を絡めるの。
ご褒美です。
いえ、合格と言った方が正解かも知れません。
背中に手を回して私の唾液を吸い取るあなたの耳に触れる。




「あなたからのキスは落ち着きます、安心する……でもこれ以上はまた止まらなくなるので」




そう言われるとこちらも止まらなくなるのもあるけれど、今日はもう帰した方が良さそう。
パッと離れて微笑む。



「私が会いに来て困らせる前にこれからは来て頂けますか」




「それは……お互い家族が居ますので」




「でしたら何かサインを……」








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