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第9章 【交錯する愛をあなただけに…】

「本当は美容師になりたかったんですけど、まぁ……いざこざがありまして……結局、教師の道に」




はぁ……と頷くしか出来なかったけど
「当時の教授と不倫しちゃって子供堕ろしたんだって」ってあっけらかんと爆弾を投げ込んでくる有紗に育て方を誤ったと頭を抱えてしまう。
奥さまもまさか言われるとは思ってなかったんだろう、アタフタしてる。




「有紗、言っていい事とそうじゃない事も区別つかないの？」




「もうそういうの良くない？必死にいつまでも隠し合ってさ、本当はみーんな泥臭いところで生きてんだから、此処では曝け出しちゃおうよ、ていうか、曝け出し合ってた仲じゃん？」




私と奥さまを交互に指差してあの日の事を言ってくる。
有紗から仲良くなった経緯も細かく聞いた。
あの後、大学の最寄り駅でバッタリ会った2人は有紗の方からカフェに誘ったらしい。
お互いに忘れられなかったらしく、見られてする行為に興奮した旨を伝えたらその日のうちにホテルへ行ったんだとか。




いわゆる、同性セックスをレクチャーされて有紗はトロンとした目で思い出しながら奥さまの手を握って話を続けるの。
奥さまも満更でもない顔をして受け答えてる。




「えっ、ちょっと待って……そういうこと、なの？」




更に頭が混乱する。
確かに女性が好きだと告白された。
私をクンニと手マンで鬼イキさせてきたわ。
次は有紗なの？
娘まで手懐けて、それがあなたの……復讐なの？




「ごめんね、ママ、やっと腑に落ちたの……理玖とするセックスも、ママとのセックスを思い浮かべてシてたから気持ち良かったんだけど、やっぱり女性同士でするセックスが一番自分にとってはオーガズムを感じるセックスなの」




「ダメよ、今は……お母さんの前でしょ」って奥さまも有紗が暴走しちゃうのを止めに入ってる。
「ちーがう」と向かい合ってトロンとした目を向ける娘の姿に何も言えなくなった。
一体、何を見せられてるの？




「ママはね、すっごく綺麗でしょ？誰でも堕とせるんだよ？だから私の彼氏も虜になっちゃって、2人が目の前でセックスするの見てるとめちゃくちゃ興奮するんだぁ……ずっとそういうのが自分は好きなんだって思ってたけど、理恵ちゃんとシたセックスが堪らなく気持ち良かった、ねぇ、ママにも見せようよ」