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千年の恋
第4章 孤高の帝王
おじさまは門倉ホールディングスという大手建設会社の4代目社長だった。

住宅だけでなく、ビルの建設、不動産の仲介、都市開発など、幅広い事業を手掛けていた。


はじめはひいおじいさまが門倉工務店を始めたことから始まった小さな会社だったけど、3代目社長の急死によって若くして後を継いだおじさまは、先代の側近たちに扇動され、数々の企業を買収したり統合したりした。

会社を大きくすることに熱心に取り組むうち、地元で愛された家族経営の小さな工務店は、巨大で複雑に入り組んだ組織の集合体に変貌した。

企業としては順調と言えたかもしれないが、側近のリタイアとともにおじさまは孤高の存在となってしまった。自らが現場に出ることは許されず、間接的に報告される案件の最終的な意思決定のみを任される。



ときどき社長室に遊びに行くと、雅紀おじさまは、ふだんの朗らかな様子とは反対に、眉間にしわを寄せ、難しい顔をしていた。



けれどもおじさまは強く、誰よりも先を見据えることができた。不況を乗り切った経営手腕は天賦の才と言っていい。

だれもがおじさまを信頼していた。けどおじさまが信頼できる人などほとんどいなかった。
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