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第3章 オフィスメイド　森本　沙織

　「池田様。随行費用のこともありますので、私は、ファーストクラスはご遠慮申し上げましたのに、どうしてもと仰るから・・・。こういうことだったんですね。大事な交渉の前に、本当にもう・・・。」

　「いやいや。少しだけお相手をしてもらえると、機内で熟睡できて、時差調整も楽になるかと思ってね。あくまで、交渉に集中するための準備さ。」

　「それ、何だか屁理屈ですよ。でも、声を出せないって、ちょっとドキドキ感ががあって、私も楽しいかも・・・。」

　「ファーストクラスといっても、カーテン付きで完全な個室になるのは、エールフランスだけなんだよ。しかも２席続きがあるんで、ちょっと思い付いたわけさ。僕も、こんな事をするのは初めてだけど、確かにスリルがあるねえ・・・。」

　「ダブリンに行くのに、ブリティッシュ航空のロンドン直行便を使わないの、ちょっと変に思ったんですよ。この席を見て、そんなエッチなことを考えつくなんて。うふふ・・・素敵なオ・ジ・サ・マ・・・。」