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第1章 土井社長　～　神戸国際投資顧問会社の秘密

　「はい、分かりました。単刀直入に申し上げます。先ほど申し上げた、この会社の４人の女性社員のことですが、もちろん普段は事務の仕事をしてもらっているのですが、実は、会社の出資者である８つの家のご当主に限って、お求めがあれば、性的なご奉仕をさせていただいています。ご当主の皆さんと私の間だけの隠語として、そのようなお求めの場合には、彼女たちを＜オフィスメイド＞と呼んでいます。」　驚いた表情の西島に向かって、土井はさらに説明を続けた。

　「必ず私に直接ご連絡をいただき、例えば、＜そちらの会議室で書類を整理するので、オフィスメイドに手伝ってもらいたい＞、＜今日はホテル泊まりで仕事を続けるので、オフィスメイドに資料を届けさせてほしい＞、＜出張先で資産関係の打合せがあるので、オフィスメイドに同行してもらいたい＞、と言った具合に、ご希望を伝えていただくわけです。後ほど、専用電話の番号をお知らせします。」

　「なるほど。その時々の都合で、女性社員を土井さんが調整されるわけですね。」

　「ご当主の皆様が、女性社員に、直接に依頼をするのは控えていただいています。これは、そもそも責任ある立場のご当主たちが、信用を失うことがないようにという、工夫というか知恵ですので・・・。皆様そのあたりは良くわきまえていらっしゃって、ご無理を仰ることなく、節度をもって接していただいています。」