この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第3章 オフィスメイド 森本 沙織

池田は、 「それは嬉しいね。この先も、長くお付き合いをお願いしますよ。」 と言って、若いバーテンダーに向かって、ショットグラスを高く上げた。やり取りを聞いていた沙織は、少し目を潤ませたが、その表情を見た老バーテンダーが、 「気持ちのやさしい、素晴らしいレディーですね。」 と、池田に語りかけ、池田も嬉しそうに頷いた。
部屋に戻った二人は、照明をを落としたパーラールームのソファーで、窓に広がる公園の夜景を眺めていた。池田がしみじみとした口調で語りかけた。
「バーテンダーさん、幸せそうだったね。沙織ちゃん、感動してたね・・・。」
「池田さんや、バーテンダーさんの、親子の温かいお話を聞いて・・・。私、両親を知らずに神戸聖母愛育院で育ちましたので、ちょっとさびしい気持ちになって、涙が出ちゃった。」

