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神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第3章 オフィスメイド 森本 沙織
 マクウェイン卿が、不思議そうな顔で、沙織に話しかけた。 「ミス・サオリ。あなたは何故、そのような古い時代のアイルランド訛りの英語を流暢にしゃべれるんですか。今では、我々の世代でも、母親の言葉を聞き取れずに、問い返すことがあるんですよ。」

 沙織が、 「私は、神戸で、カトリック系の聖母会の孤児院で育ちました。シスター達から英語を習いましたが、そのうちの一人がアイルランド・カトリックの修道女で、よくゲーム感覚で、古いアイルランドの歌や物語を聞き取る遊びを楽しんだのです。」 と答えると、母親は上体を沙織に寄せて、腕を取り、「神戸からこんなに素敵なお嬢さんが尋ねてきてくれたのも、マリア様のお導きよ。」 と、涙を流した。

 マクウェイン卿も、 「突然にアイルランド訛りで話されたのて驚きましたが、この4日間、あなたの、女性らしい、古風でエレガントなクイーンズ・イングリッシュにも感心していたんですよ。謎が解けました。ドクター・イケダは、よいアシスタントをお持ちですね。」 と、大きく頷きながら言った。
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