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横を向いて歩こう
第1章 誠か誠以外か
「おいー起きろよー彼女くんだよー。」
駅前の居酒屋で一人で飲みまくって
自分の家に帰るまでに吐きそうなって
弟の太一の家に転がり込んでトイレで吐いていた
同じ兄弟なのに彼は一端の社会人になって
まっとうに働き
最近彼女もできたらしく
あーあ駄目な姉だわ
「あら、あたし吐き気止めか何か買ってこようか?」
ソファで伸びていると
彼女らしき声が聞こえてくる
あたしは会ったことないから
この醜態が初対面になるのか
つくづく哀れ
「んーまことー、、。まことーーー。」
うとうとしながら元夫の名前を連呼していた
「姉ちゃん、彼女コンビニ行ったから。」
「うーん。」
頭がガンガンする
太一が水をくれた
「飲みすぎだろ。」
「んーごめん。」
「離婚して寂しいのは分かるけどさー。」
寂しいからじゃないし
ただ一人で家に帰りたくないだけ
「ベッド行けよ。」
「え、いいの?」
「仕方ないだろ。ゲロ女。」
「んー、太一のお馬鹿ん。」
ハグしようとしたが阻止される
「酒臭!」
はー、何やってんだか
太一はなんだかんだ言いながらも
あたしを支えてベッドに運んでくれた
耳を澄ますと
リビングから彼女の笑い声が聞こえてくる
幸せそうだな
あたしにもそんな頃があったのに
やばい
泣けてくるし
声を極力出さずに泣いたのであった
駅前の居酒屋で一人で飲みまくって
自分の家に帰るまでに吐きそうなって
弟の太一の家に転がり込んでトイレで吐いていた
同じ兄弟なのに彼は一端の社会人になって
まっとうに働き
最近彼女もできたらしく
あーあ駄目な姉だわ
「あら、あたし吐き気止めか何か買ってこようか?」
ソファで伸びていると
彼女らしき声が聞こえてくる
あたしは会ったことないから
この醜態が初対面になるのか
つくづく哀れ
「んーまことー、、。まことーーー。」
うとうとしながら元夫の名前を連呼していた
「姉ちゃん、彼女コンビニ行ったから。」
「うーん。」
頭がガンガンする
太一が水をくれた
「飲みすぎだろ。」
「んーごめん。」
「離婚して寂しいのは分かるけどさー。」
寂しいからじゃないし
ただ一人で家に帰りたくないだけ
「ベッド行けよ。」
「え、いいの?」
「仕方ないだろ。ゲロ女。」
「んー、太一のお馬鹿ん。」
ハグしようとしたが阻止される
「酒臭!」
はー、何やってんだか
太一はなんだかんだ言いながらも
あたしを支えてベッドに運んでくれた
耳を澄ますと
リビングから彼女の笑い声が聞こえてくる
幸せそうだな
あたしにもそんな頃があったのに
やばい
泣けてくるし
声を極力出さずに泣いたのであった