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横を向いて歩こう
第8章 たかしとまさか
「健ちゃん、、、。」

別れたのに触られて嬉しいなんて複雑

健ちゃんは何も言わずにあたしを見ている

膣からどろっと濡れ出たのを感じる
体は正直だった


あたしがその手に手を重ねようとしたその時
突然喫煙所のドアが開く

「おい、」

健ちゃんの手が離れるか離れないかのすれすれのタイミングだった

久々に間近で奴の声を聞いたな

「○○出版から電話。」

ぶっきらぼうに言い放つと松下はドアを乱暴に閉めて居なくなった


「ばーか。」

呆れた  
いつまで意地張ってんだか
子どもみたい

あたしもドアを開けて出ようとする

「幸子ちゃん。」

「ん?」

健ちゃんの顔は優しい

「松下さん、いたわってね。」

返事の代わりに健ちゃんの髪をくしゃくしゃにした

ありがとう健ちゃん
これからも味方でいてね




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