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横を向いて歩こう
第3章 ライフイズエキサイティング
あの日の喧嘩以来
あたしと松下は気まずくなっていた
あたしのためを思ってついた嘘だって頭では分かっていた
そしてそれを機に回復していったのも確かだった
だが啖呵を切った手前、素直になれずにいた
周りも薄々気付いているらしく
なるべく外回りが被らないようにしてくれたり
いつも一緒に参加してたプロジェクトもあたしだけ外されていた
これでは商売上がったりだとは今は思わなかった
今のあたしに成果が出せる気がしない
このくらいがちょうどいいのかもしれない
代わりにあたしは研修に回されていた
あたしの部署はちょうど繁忙期と重なり
今まで研修はほとんど参加してこなかった
あたしは変に精を出す
「これ配っときますねぇ。」
「ああ。」
30そこそこの男性が一人で資料の準備をしていた
誰だろ
あまり見かけない顔だけど
まあいいや
手伝っとこ
向こうもあたしが変に張り切るからキョトンとしていた
「ええと、新入社員?」
「いや、違います。」
あたし、まだまだフレッシャーズに見えるのね
「これは失礼しました。僕総務部の山口です。」
相手が敬語になって可笑しくなる
「どうも、編集部の吉村です。」
「編集部??珍しいですねぇ。この研修に参加するなんて。」
「うちの偏屈主任の思惑ですよ。」
「てことは、、松下さんか。」
「です。あの偏屈野郎に仕組まれまして。」
「ははは。松下さんとは主任会議で何度か。」
あたしの心は凪いでいた
仕方なく参加する研修もたまには悪くない
あたしと松下は気まずくなっていた
あたしのためを思ってついた嘘だって頭では分かっていた
そしてそれを機に回復していったのも確かだった
だが啖呵を切った手前、素直になれずにいた
周りも薄々気付いているらしく
なるべく外回りが被らないようにしてくれたり
いつも一緒に参加してたプロジェクトもあたしだけ外されていた
これでは商売上がったりだとは今は思わなかった
今のあたしに成果が出せる気がしない
このくらいがちょうどいいのかもしれない
代わりにあたしは研修に回されていた
あたしの部署はちょうど繁忙期と重なり
今まで研修はほとんど参加してこなかった
あたしは変に精を出す
「これ配っときますねぇ。」
「ああ。」
30そこそこの男性が一人で資料の準備をしていた
誰だろ
あまり見かけない顔だけど
まあいいや
手伝っとこ
向こうもあたしが変に張り切るからキョトンとしていた
「ええと、新入社員?」
「いや、違います。」
あたし、まだまだフレッシャーズに見えるのね
「これは失礼しました。僕総務部の山口です。」
相手が敬語になって可笑しくなる
「どうも、編集部の吉村です。」
「編集部??珍しいですねぇ。この研修に参加するなんて。」
「うちの偏屈主任の思惑ですよ。」
「てことは、、松下さんか。」
「です。あの偏屈野郎に仕組まれまして。」
「ははは。松下さんとは主任会議で何度か。」
あたしの心は凪いでいた
仕方なく参加する研修もたまには悪くない