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I‘m yours forever
第2章 美月、奮闘する




「バ、馬鹿じゃないの?
 舐めさせるわけないじゃない!この変態!」


靴の側面ならまだしも、本底だ。
その上、先程何も考えずに自室から寝室までを繋ぐフローリングを歩いて来てしまった靴の裏だ。
新品だと思うが、僅かに汚れが付いた可能性がある靴裏を舐めてほしくない。
だから、そう罵るしかなかった。


だが罵倒された彼は悦楽に浸った表情を崩す事はなく、それどころか更に笑みを深くしたようにも見えた。


よ、喜んだ...?
じゃあもっと何か言った方が良いよね...?
ど、どうしよう。スッと出てこない。


罵る言葉のボキャブラリーが少ない為に私は脳内でアタフタする。
だが、そんな私に対してやはり黎一さんは妙に落ち着いて見えた。

彼はトップリフトから指を離すと、今度は靴の前部先端中央部であるスロートラインに舌を這わせ始めた。
最初はそのスロート部分のみを攻めていた筈なのに、気が付けば靴の履き口のトップライン、丁度くるぶしがある部分のラインまで範囲を広げていた。


スロートラインからトップラインまで左右、何度も彼の肉厚な舌が往復していく。


くすぐったい。

確かにそう思っていた筈なのに、それが驚きの早さで違うモノへと変わっていく。


「んっ......ッ.....ンッ」


ストッキングと靴の境目ギリギリをなぞられて、ゾクゾクとした快感が次第に身体を巡っていくのを感じた。
無意識に爪先を丸めた事で、靴と踵部分に隙間が出来る。その隙間が広がり、ついに私の片方の足からハイヒールが床へ転げ落ちたのだ。
その拍子に、彼の手は私の足首を掴むと、その足先を咥えたのだ。
ストッキング越しに舌先で足の指を舐められる。


私の脆すぎるSの仮面が一気に剥がれていくような気がした。


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