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I‘m yours forever
第4章 美月は何も知らなかった 前編
「子供が欲しい気持ちは...その....本能だ。例えば恋心等と同じで論理的に考えるものではない。生殖本能に基づいたものでもあるが、理性で押さえつけ、かつ婚姻関係を結ぶ事で消滅する事も有るだろう。私の場合は、ほぼ完全に消滅した。従って子供が不要だと結論付けた。以上。」
「...........................。」
空いた口が塞がらないとはこの事かと私は思った。
澱みなく喋っているが、不確かな部分が多すぎる。理路整然と自己主張する黎一さんらしかぬ発言だった。
「何だその顔は?何か問題でもあるのか?」
「.............いや....あの、生殖本能とか子どもが欲しいと思う感情ってそんな簡単に消え失せるものなんですか?😅」
「知らん。私は学者ではない。個体差も有るだろうが、私の場合はほぼ消滅した。」
「消滅したと思っているだけで、本当はまだ奥底に眠っているとか...?」
「全く無い。」
「何故そう断言出来るんです?例えば10年後、20年後に子供を持ちたいと思う事だってあるかもしれないじゃないですか?」
「100%無い」
断言を続ける彼に、浪のように私の不安が揺れ始めた。