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I‘m yours forever
第5章 美月は何も知らなかった 後編
「例えば、美月ちゃんが「どうしてそんなに経験豊富なの?」って言ったとする。でもその言葉は相手が自分に対して今後誠実でいてくれるのか、浮気をしないのかっていう不安を逆撫でられた結果、出てくるわけだ。そこには過去の女への嫉妬も多少含まれているだろ?狡賢い黎一はそれを知りながら、なぜ性経験が豊富なのか、本心を言わずに嘘を交えながら言ってくる。価値観の不一致、身体の相性が悪かった、結婚相手として考えられなかったとか色々な。で、最後に美月ちゃんは過去付き合ってきた女とは違う。お前は特別だ。みたいな言葉で締めるんだ。そうすると美月ちゃんの不安を和らげる事が出来る。だがすぐに納得するとは限らない。機嫌を損ねたりするし、本当に一途でいてくれるのか不安に駆られて、「本当にそうなの?」って確認する場合もあるだろう?言葉にせずとも「ずっと私だけを見てほしい。」っていう感情をアイツは美月ちゃんから受け取る事が出来るんだ。結果、美月ちゃんが拗ねても拗ねなくても、美月ちゃんに愛の言葉を吐きながら、しょうもねえ独占欲を満たす事ができるってわけ。」
「....す、凄い!納得です✨なるほどです✨そっか...でも私が「凄いですね」って褒めちゃったから、その計画が総崩れしちゃったみたいな感じですかね?」
「そうそう🤣完全に誤算だったんだよ。しかも美月ちゃんは、100%奴への配慮で黎一の女性関係に触れなかったわけだ。嬉しくないわけではないが、期待していた展開じゃない。で、更に純粋に疑問に思った美月ちゃんの質問投下だろ?🤣その時点で奴は自分から仕掛けた駆け引きに負けたんだよ。何故過去の女性関係に触れて欲しかったのか、逆に美月ちゃんに言わなきゃいけない立場に追い込まれたんだからな。あっという間に形勢逆転🤣しかも相手に落ち度無し。攻められねえ🤣マジで滑稽だよな🤣」
そう言うと、西條は腹を抱えてゲラゲラ笑い出した。正直そんな笑える話なのか疑問だったが、何となく「アハハ」と愛想笑いを浮かべておく。