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I‘m yours forever
第5章 美月は何も知らなかった 後編
「結婚は出来ずとも、黎一は手段を選ばずに美月ちゃんと強固な関係を築きたいと強く思った。それは相手の生活を一変させるだけではなく、強制力があり、何より二人の証となる。だが本来、必ず互いの同意が無いと作れない上に片方の意思を無視して作ろうとした場合、立派な性犯罪となる。黎一は、その時その証が欲しかったんだ。もう分かっただろ?」
「....................私を強姦して、
その果てに出来た.....子ども?」
「そうだ。子供が出来ちまえば、美月ちゃんは仕事が出来なくなるだろ?その上、奴は責任を取るとか言って、強引に結婚しちまう事も出来る。例え愛が無くても結婚という名の契約関係を結べるんだ。望まない妊娠のもっと酷えやつだな。」
「そ、それは、私が中絶を主張し続ければ済む話ではないのですか....?」
「おいおい、強姦魔になった黎一だぞ?洗脳や脅迫という手を使ってこない保証なんてねえだろ?甘いんだよ美月ちゃん。多分、仕事も辞めさせられてたぜ。監禁、洗脳、調教、脅迫、強姦、殺人、悪事は様々だが、人間、理性を捨てて非情なエゴイストになっちまえば簡単に堕ちていく生き物だと俺は思ってる。元々、独占欲と執着に塗れた人間なら尚更だ。だが奴は非情になりきれなかった為、実行に移せなかった。だから「子供が欲しかった」って言葉で纏まっただけなんじゃねえの?ま、俺の想像だけどな。.....凄え顔してんな美月ちゃん。ビックリしたか?」
「........れ、黎一さんの独占欲がそこまでの物とは思ってなくて...後、あくまで西條さんの想像ですが、限りなく彼の本心に近いものを感じたなぁとか、色々....。」
「まあ旧友だからな。高校時代からの長い付き合いだ。お互い教職を目指していたが、就職を機に、黎一が都心に行っちまったから前と比べて結構疎遠になっちまってるけど、まあ今でも連絡は取ってるんだ。」
「西條さんも教師をされてる方だったんですね。」