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ふぞろいのザクロたち
第9章 告白
「乾杯!!」
すべてをやり遂げて
広と恵美里は祝杯をあげていた。
とはいえ、恵美里はまだ高校生なので
オレンジジュースだったけど…
「こんなに旨いものが呑めないなんて
未成年は可哀想だな」
生ビールのジョッキーを傾けながら
上唇に白い泡の髭を作って
広は満足そうにそう言った。
「別にそんなもの飲めなくたってかまわないわ
私、ビールの匂いって嫌いなのよね」
「そう思うだろ?
それが味を覚えてしまうとやめれなくなるんだよ」
少し飲んでみるか?と
広がジョッキーを差し出したが
恵美里は遠慮した。
「酔っ払ったら介抱してくれるの?」
「ああ、もちろんさ
ちゃんとお姫さま抱っこして
ベッドまで運んでやるよ」
『ベッド』というワードに
お酒も飲んでいないのに恵美里は顔を赤く染めた。
『ほんとに可愛い人だ…』
こんなにも幼い顔立ちなのに
脱いだらすごいんだもんな…
ふと、恵美里の裸体を思い出して
広はニヤけてしまった。
「あ!今、エッチな事を考えたでしょ?」
「えっ?いや、そんなことはないよ」
図星だっただけに
広は慌てて否定した。
「わかるのよ、だって、
スッゴクいやらしい笑い方したもん」
ほら、こんな笑い方よ
恵美里はそう言ってニタ~っと笑った。