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ふぞろいのザクロたち
第5章 マダム信子

「で…この後、どうする?」

親友の真佐子が芸能プロのスカウトと一緒に
先に帰ってしまったので
京塚母子と一緒に食事をしたのだが
料理もそこそこに浩の母親であるマダムが
「少し野暮用があるのよ」と
席を立ってしまった。

「精算しておくから
ゆっくり食事をすればいいわ」

そう言い残してマダムはいそいそと帰っていった。

以外と浩と二人っきりになると会話が続かず
黙々と二人は食事を終えた。

食後のコーヒーを飲み終えた時点で
冒頭のように「この後、何か用事があるのかい?」と浩が訊ねてきたのだった。

「特に何もないけど…
疲れちゃったから帰って休むわ」

恵美里がそう言うと
押しの弱い浩はデートに誘うことも出来ずに
「そうなんだ…
だよね、疲れたよね」と
強引に恵美里をデートに誘い出せずにいた。

「お母さん、何の用事だったのかしら?」

沈黙の時間が気まずかったので
恵美里は話題をそちらに振ってみた。

「ああ、そうか!
今日は月末だから借金取りが来るんだよ」

「借金取り?」

「今の羽振りじゃ想像もつかないだろうけど
一時期、サロンの経営がヤバくなったんだよ」

まあ、ここにぐうたら息子がいるから
お金が必要だったんだろうけどね

そう言って浩は自嘲気味に笑った。

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