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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第19章 単身赴任
花怜は義父を見送った後シャワーを浴びて、部屋着のロングワンピースに着替えた。
もちろん、義父の手に汚された下着も着替えた。
それが夫に対するせめてもの礼儀だと思っていた。
何も知らない夫の為に夕食の支度をしていく。
買い物に行く時間も気にもなれず、冷凍してあった鶏肉を解凍して、夫の好物の唐揚げを仕込んでいった。

【19時半くらいって言ってたよね…】

和風の下味をしてビニール袋で揉み込み、冷蔵庫で寝かしておく。
帰る間際にきっと連絡はあるだろう。
それから揚げればいいと思っていた。

一昨日からずっと義父に翻弄され続けた身体は流石に疲れていた。
ソファに座ると、いつの間にか眠ってしまっていた。

はっと思い、目を覚ますと時計は19時を指していた。
スマホを確認しても何の着信もない。

【最寄り駅についてから連絡してくるのかな?…お義父さんもそろそろ着く頃かな…】

そう思っているとLINEにメッセージが届いた。
義父から実家の最寄り駅に到着したとのことだった。

[連絡ありがとうございます。お義母さんにもよろしくお伝えください。]と返した。

スマホを見つめ続けても夫からの連絡は予定時間になってもなかった。

【手応えあるって言ってたのに…お仕事上手くいかなかったのかな…】

20時になっても連絡はなかった。

21時を回る頃、インターフォンが鳴った。
花怜は事前に連絡がなかったことに少し苛ついてしまう。

【こんな時間から唐揚げ揚げるの…】

そう思いながらも大事な話があると思い、落ち着くように自分に言い聞かせながらオーロックを解除し、玄関で夫を待った。

「お帰りなさい、あなた…出張お疲れ様でした…」

「ただいま花怜…遅くなってごめんな…」

夫のスリッパを差し出すとお酒の匂いがした。

【え?…食事してきたの…】

「それはいいけど…食事はしてきたの…」

「あぁ…部長とちょっとな…今後の話があって…ごめん…」

「謝らなくていいって…でも、連絡はほしかったかな…」

花怜は孝一から荷物を受け取りながら平静を保とうと努めた。

「大事な話だったからな…今から少し話せるか…」

【私もそれを待っていたから当たり前じゃないの…】

「う、うん…いいけど…」

「あ、ごめん…もしかしてご飯待ってたのか…」

花怜は廊下を歩きながら妙に深刻な夫に不安を感じていた。
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