この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚の日々
第1章 誰?
母の…いや、両親の深い愛情に包まれて、私の23年は、幸せに生きてきた。
「かなえ、お誕生日おめでとう!」
「ありがとう。生んでくれて。」
母は手料理をテーブルいっぱいに広げ、父は半ば呆れ気味。弟は御馳走にありつけることに嬉々としている。
この歳になってもバースデーディナーを家族でするのは私だけ。
父も母も弟も自分の誕生日には目もくれない。
溺愛されてる?
毎年そう思うが、これで両親が嬉しいなら、私はそれでいいよね?って自分自身に問い掛け、納得している。
でも、24歳の今夜の誕生日が、家族で祝う最後になった。
私に辞令が下りたのだ。
「かなえ、お誕生日おめでとう!」
「ありがとう。生んでくれて。」
母は手料理をテーブルいっぱいに広げ、父は半ば呆れ気味。弟は御馳走にありつけることに嬉々としている。
この歳になってもバースデーディナーを家族でするのは私だけ。
父も母も弟も自分の誕生日には目もくれない。
溺愛されてる?
毎年そう思うが、これで両親が嬉しいなら、私はそれでいいよね?って自分自身に問い掛け、納得している。
でも、24歳の今夜の誕生日が、家族で祝う最後になった。
私に辞令が下りたのだ。