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恍惚の日々
第2章 正体

しばらくして車が止まった。
「ちょっと待ってて。」
パタン…
かなえは目隠しはされているものの、手は自由だ。目隠しを外そうと思えばいつでもできた。
なのにそれをしなかったのは、かなえの中にある好奇心と卑猥な妄想のせい。完全に桐谷の手の上で転がされているのだが、気がつかないのは、かなえ自身にある被虐願望のせい。
尤(もっと)も、そんな願望を秘めていることすら気付かず、この状況に翻弄されている、という具合のかなえなのだが。
「さあ、行くよ。」
車に乗り込んだ桐谷からは、今日一嬉しそうな空気が漂っている。
かなえは、とにかく楽しもうと心に決めた。
「淳之介さん?」
「なんだい?」
「この旅行?は私にとって楽しい旅行になりますか?」
「いや、二人にとって楽しい旅でありたいね。」
「はい。解りました。私もそうありたいと思います。」
「そうだね。さあ着いた。かなえは両手が自由なのに、そのアイマスクを外さなかったようだね。ならば、私が外してあげるまで、何があってもそのままだ。いいね?」
「はい…」
一抹の不安はあったが、従おうと決めた。
「ちょっと待ってて。」
パタン…
かなえは目隠しはされているものの、手は自由だ。目隠しを外そうと思えばいつでもできた。
なのにそれをしなかったのは、かなえの中にある好奇心と卑猥な妄想のせい。完全に桐谷の手の上で転がされているのだが、気がつかないのは、かなえ自身にある被虐願望のせい。
尤(もっと)も、そんな願望を秘めていることすら気付かず、この状況に翻弄されている、という具合のかなえなのだが。
「さあ、行くよ。」
車に乗り込んだ桐谷からは、今日一嬉しそうな空気が漂っている。
かなえは、とにかく楽しもうと心に決めた。
「淳之介さん?」
「なんだい?」
「この旅行?は私にとって楽しい旅行になりますか?」
「いや、二人にとって楽しい旅でありたいね。」
「はい。解りました。私もそうありたいと思います。」
「そうだね。さあ着いた。かなえは両手が自由なのに、そのアイマスクを外さなかったようだね。ならば、私が外してあげるまで、何があってもそのままだ。いいね?」
「はい…」
一抹の不安はあったが、従おうと決めた。

