この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恍惚の日々
第4章 誓約書
ニヤリとした顔は、かなえの心をも凍らせた。
鈍く光る瞳に固まった。

いい!
もう、どうなっても構わない!
淳之介さまの玩具にもペットにもなりたいの!

固まったかなえの頭の中は、もう桐谷しか見えては居なかった。


なのに……


またも、桐谷は交わした。

「美味しいよ?さあ、かなえも食べなさい。(笑)」

「…はい…」

何事も無かったように、桐谷はこの旅行が天気に恵まれてよかった、とか、観光しようか?などと嘘ぶいている。

何も理解出来ない。ただ、音としてしか耳に入らない。
気が狂いそうなくらい、この熱く逆流する躯を持て余している。
息が苦しい。
疼き、身悶える躯が、見透かしているだろう桐谷の言動が恨めしい。


「服を返してください。」

「何故?」

「外の風に当たりたいんです。」

「食事中だというのに、行儀が悪いね。食べてからにしたら?」

「今じゃなきゃダメなんです!」

「その上に羽織る物があればいいだろう?」

桐谷は、白い、シルクのロングガウンを取り出した。

無いよりはまし。
かなえはガウンを受け取ると、外へ飛び出した。



昼間、仔犬になって遊んだそこは、すっかり夜の帳(とばり)が下りていて、また違う風情があった。

淳之介さまはサディストだわ。
私を焦らして喜んでいる。
そんな淳之介さまを何故?何故私は追うの?

こんなことばかりする淳之介さまを……私、ますます好きになってる…

この思い、淳之介さまに届いてる?
いつになったら、この思いは叶えられるの?


嫌よ!

弄ぶだけ弄んで、それだけなんて、絶対嫌!



意を決して、かなえは部屋に戻って来た。



/90ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ