この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚の日々
第4章 誓約書
ニヤリとした顔は、かなえの心をも凍らせた。
鈍く光る瞳に固まった。
いい!
もう、どうなっても構わない!
淳之介さまの玩具にもペットにもなりたいの!
固まったかなえの頭の中は、もう桐谷しか見えては居なかった。
なのに……
またも、桐谷は交わした。
「美味しいよ?さあ、かなえも食べなさい。(笑)」
「…はい…」
何事も無かったように、桐谷はこの旅行が天気に恵まれてよかった、とか、観光しようか?などと嘘ぶいている。
何も理解出来ない。ただ、音としてしか耳に入らない。
気が狂いそうなくらい、この熱く逆流する躯を持て余している。
息が苦しい。
疼き、身悶える躯が、見透かしているだろう桐谷の言動が恨めしい。
「服を返してください。」
「何故?」
「外の風に当たりたいんです。」
「食事中だというのに、行儀が悪いね。食べてからにしたら?」
「今じゃなきゃダメなんです!」
「その上に羽織る物があればいいだろう?」
桐谷は、白い、シルクのロングガウンを取り出した。
無いよりはまし。
かなえはガウンを受け取ると、外へ飛び出した。
昼間、仔犬になって遊んだそこは、すっかり夜の帳(とばり)が下りていて、また違う風情があった。
淳之介さまはサディストだわ。
私を焦らして喜んでいる。
そんな淳之介さまを何故?何故私は追うの?
こんなことばかりする淳之介さまを……私、ますます好きになってる…
この思い、淳之介さまに届いてる?
いつになったら、この思いは叶えられるの?
嫌よ!
弄ぶだけ弄んで、それだけなんて、絶対嫌!
意を決して、かなえは部屋に戻って来た。
鈍く光る瞳に固まった。
いい!
もう、どうなっても構わない!
淳之介さまの玩具にもペットにもなりたいの!
固まったかなえの頭の中は、もう桐谷しか見えては居なかった。
なのに……
またも、桐谷は交わした。
「美味しいよ?さあ、かなえも食べなさい。(笑)」
「…はい…」
何事も無かったように、桐谷はこの旅行が天気に恵まれてよかった、とか、観光しようか?などと嘘ぶいている。
何も理解出来ない。ただ、音としてしか耳に入らない。
気が狂いそうなくらい、この熱く逆流する躯を持て余している。
息が苦しい。
疼き、身悶える躯が、見透かしているだろう桐谷の言動が恨めしい。
「服を返してください。」
「何故?」
「外の風に当たりたいんです。」
「食事中だというのに、行儀が悪いね。食べてからにしたら?」
「今じゃなきゃダメなんです!」
「その上に羽織る物があればいいだろう?」
桐谷は、白い、シルクのロングガウンを取り出した。
無いよりはまし。
かなえはガウンを受け取ると、外へ飛び出した。
昼間、仔犬になって遊んだそこは、すっかり夜の帳(とばり)が下りていて、また違う風情があった。
淳之介さまはサディストだわ。
私を焦らして喜んでいる。
そんな淳之介さまを何故?何故私は追うの?
こんなことばかりする淳之介さまを……私、ますます好きになってる…
この思い、淳之介さまに届いてる?
いつになったら、この思いは叶えられるの?
嫌よ!
弄ぶだけ弄んで、それだけなんて、絶対嫌!
意を決して、かなえは部屋に戻って来た。