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第5章 脱皮

タオルが冷えるまで当てられた。耐えがたい激痛は幾分退いたようだ。


｢さて。｣

桐谷は貞操帯を外す。


｢見てみろ。凄い洪水だ。あんなに苦痛に足掻いたお前が、実はこんなに感じていたんだ。もっと己の淫乱さをさらけ出せ。躯は素直だが、頭は素直ではないようだ。｣

ビチャビチャと音をたてる桐谷の指は、びしょ濡れだ。

｢あ…はぅぅ……んあ、あっ、あっ…｣

かなえの中心は逝きそうだ。


｢ここまでだ。｣


｢も…っと…し…て……｣

｢いや、終わりだ。｣



まるで焦らし。

いや、まんま、焦らし。
発狂しそうなくらい焦らしぬき、桐谷は、かなえの心ごと我が物にする計画なのだ。

世間的には普通の女子として暮らすし、仕事もする。
しかし、一旦スイッチを切り替えたなら、何処までも貪欲な淫乱さと妖艶さを兼ね備えたＭ。

それが出来る女を探していた。
そして見つけたかなえ。

桐谷は、これまでのＭ女以上に神経を使っている。



｢シャワーを浴びて、下の毛を剃り落としてきなさい。一本残らずだ。いいな？｣

｢はい、淳之介さま。｣


かなえは一人、バスルームへと向かった。