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恍惚の日々
第5章 脱皮
「条件は3つ。1つは屋上でやること。2つ目は映像に残すこと。そして3つ目、最後まで逝かないこと。」

「そ、そんなぁ…」

「かなえ!返事ははいだ。それと、私に礼を言わなければならない。」

「はい…ありがとう…ございます……」

「そうだ、それでいい。」

「あ、ひとつ、安心させてやろう。屋上は私の所有だ。誰も来ない、筈だ(笑)」


ますます不安を煽る桐谷。
もちろん、かなえは『筈』という言葉に反応した。
そう、裏を返せば、『誰か来るかもしれない』ということになるからだ。


「行くぞ。」
全裸に首輪にチェーン。
四つん這いで屋上への階段を歩かされた。

外風が冷たい。
5月の夕方はまだ薄ら寒い。
躯の芯が熱いかなえには気持ちいいくらいに感じられるのだが、心中穏やかではない。

屋上への階段は、桐谷所有といえ、誰か上がって来ないとも限らない。

「あっ、はんんっ!」

「サービスだよ。薄れかけた疼きと悶えを倍増させてやった(笑)」

「んあ…ありがとう…んんっ…ござい…ますぅ…」

「あはは、いい感じじゃないか(笑)」


かなえはもう、我が身に触れたいだけの、淫らなメスに成り下がっている。



早く触れたい!

疼く中心に指を挿したい!



屋上に着いた。




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