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第7章 恐い人

『愛人』である美沙が、明奈を追い出し追い詰めている事。


要を苦しめているのは、自分の母親も同じなんだと。


逢里の目が沈んで行く事がすぐにわかると、明奈は勝ち誇った様に笑いはじめた。


『勝った。あの女に勝った！！』
そんな気分だった。


「身の程を知りなさい。汚く人の夫を寝とるメス犬の様な女があんたの母親よ！！」



到底、小学生に浴びせる言葉ではない。

それだけ明奈は病んでいたのだ。

世間知らずのお嬢さんだった明奈は、自分の夫を…寝取られ、それでもなお…その夫誠に愛されたかったんだ。