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第9章 嫉妬と誤解

思えば思う程、笑わずにいられない。
要は、ピクピクと口角を引き攣らせながら嗤うのを必死に抑えていた。


だが、美沙は予想を超えた行動に出たのだ。


誠に、要の父に言いつけると言う手段に。



美沙は自分の愛娘・逢里が可愛い。

出来れば自分と誠との関係も知らないままでいて欲しかった。


だが、知られてしまい、その事で要に強要されていると思う事が心苦しくて、救い出したいのだ。



それが、父と息子の仲を引き裂く事になっても。