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第6章 変化

「用意は出来た？」



そう言って逢里の部屋に入る要を笑顔で迎え入れる。



「要くんもかっこいいわね？逢里もお似合いよ？」



そう言ったのは美沙だった。

要の部屋を出てすぐに美沙に遭った逢里は、出かける事を伝えて服を選んでもらっていたのだ。

美沙でさえ、この屋敷に越して来て一度もあった事のない明奈に会うと言う娘を送り出すのは複雑だった。


社交的とも取れる様な自由奔放な思考の持ち主の淳子とは違い、この数年間、姿さえ現さない様な頑固さと気高さのある明奈では、嫉妬の大きさも違うと感じたからだ。