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砂漠の月、星の姫~road to East~
第2章 第二夜【国境の月~road to east~】
鏡のように澄んだ水面は、銀に輝く眉月を映している。タリムは、その水面の月を黙って見ていた。
タリムの心を言い知れぬ虚しさと寂寥感が襲っていた。国を後にして初めて芽生えた感情でもあった。落城寸前のところを逃れ、国を落ち延びてからというもの、ただひたすら生きることだけを考えてきた。亡き恋人との約束を守り、ただ生命ある限り生きるのだと自分に言い聞かせ、熱砂の砂漠を歩き続けてきたのだ。
タリムの心を言い知れぬ虚しさと寂寥感が襲っていた。国を後にして初めて芽生えた感情でもあった。落城寸前のところを逃れ、国を落ち延びてからというもの、ただひたすら生きることだけを考えてきた。亡き恋人との約束を守り、ただ生命ある限り生きるのだと自分に言い聞かせ、熱砂の砂漠を歩き続けてきたのだ。