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初恋の相手は人類最強の兵士長でした
第1章 ―初恋―
この状況が耐え切れず、エレンは椅子から勢いよく立ち上がった。
そして気がつくとリヴァイを組み敷いた格好になっていた。

きょとんとした顔でリヴァイはエレンを見つめた。
「どうした?」
「お…俺は男で、兵長も男で、そ…それはちゃんと分かってます」
「エレン?」
「俺は巨人にもなるし、気持ち悪いって思われても仕方ないのも
分かってます。でも俺は兵長の事が好きです…」

そう言うとエレンはリヴァイをゆっくりと抱きしめた。
ドクドクと鼓動は早くなり、触れている部分が熱く感じる。
後先考えずこうしたとはいえ、この温もりも感触も全部愛しい。
しかし、エレンの気持ちとは裏腹に、リヴァイは些か困惑していた。

「……、俺はそんなに酷く酔っているのか…
今エレンに告白された様な気がするんだが」
「してます、真剣にしてます…」
「何か抱きしめられている気がするんだが」
「抱きしめてます、嫌なら振りほどいて下さい、
でないと俺もう抑えがきかなくなる、」
「別に…嫌じゃない」
「えっ…」

思わず感じたまま答えたリヴァイだが、その返答にすら自分で困惑した。
…何故嫌じゃないんだ…?
普段の自分からは考えられない事だ。
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