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ラブカルチャースクール
第12章 Lesson 悲観
その男女の声が、聞こえてくる。

「ここのケーキ、本当に上手いから!」

「そうなんだ、じゃあセイジの言葉信じてあげよう!」

「おまえ~生意気!」

そう言って、めちゃめちゃ笑顔で女性の頭を小突く…セイジが居た…。

ドックン…ドックン…ドックン…。

心臓が太鼓みたいに、大きく脈を打つ。

な…何で…このタイミングで、ここに居るの…その子は…『彼女』? 

いきなり固まった私の様子に、流石に旦那も不思議そうに聞いてくる。

「どうした…?」

どうしよう!
私たちが居るのをバレたくない。

「あっ…ちょ、ちょっと…お手洗いに…。」

「あぁ、分かった。」

気付かれない様に、死角に入る。

置かれた観葉植物を盾にして、二人の様子を垣間見る。

ニコニコと笑顔で楽しそう。

それに女性の方が、凄い美人だ…セイジと本当に絵になるくらい、お似合いだ。

「あっ…彼女くらいは…いるよね…。」

あんなカッコ良くて、優しいんだもん…モテない筈ない。

グラリと、足元が歪む感覚…。

昨日の絶頂から、一気に奈落に突き落とされた気分だった…。

悲壮感が、天辺から押し寄せる。

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