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ラブカルチャースクール
第12章 Lesson 悲観
セイジたちが、ケーキを買って帰るのを見届けてから、テーブルに戻る。

大分時間が経ってしまい、パスタも冷えきっていた。

元気がない私に、旦那は

「体調悪いのか?随分時間かかったみたいだが…。」

一応、心配をしてくれていた。

「あ…大丈夫よ…。何でもない…。」

ケーキも食べるつもりだったけど、止めた。

セイジと彼女は、何のケーキを買って帰ったのかしら…。

『さくらんぼのショートケーキ』だったら、私にしてくれたみたいに彼女にも食べさせるの…? 

さっきのセイジの、屈託ない笑顔を思い出す。

凄い…素の笑顔…講師の時とは別のプライベートの顔。

自分でも、予想以上にショックだった…。

多分…人生で『一番好きな人』になっている…。

あぁ…このまま消えてしまいたい…全部忘れてしまいたい…。

私は、二人を羨む権利はない…独身ならともかく、『人妻』だもの。

今、目の前に居るのが、正真正銘の旦那様だもん…。

この気持ちは、最初から誰にも明かせない秘密なんだから…
死ぬまで『片想い』なんだから…。 

「良かったら…食べて…。」

まだ半分残ったパスタを旦那に差し出した。

「あぁ…いいのか?」

「うん…帰り…スーパーに寄って行きたいんだけど…今日は白菜で、お鍋にしようかなって…。」

「分かった。」

そう……私は多分一生…


この人の『妻』だから…。

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