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第19章 2 Years ago

ズガッガッガーーーンッ！！！

「きゃあぁっ！」

「琴海さん！」

大きな音が響いた後、一気に雨が降ってきた。

「わっ！」

セイジも驚く。

二人で急いで軒下に逃げ込む。

「にわか雨…。」

空を見上げるセイジの横顔…思わず見とれてしまう。

「うん…なんか、ここらへん天候変わりやすくて…時たまあるのよ。」

「そっか…あの時もそうだったな…。」

え…あの時って…２年前？

私の中で、あり得ない様な予感が浮かぶ。

「セイジ…あの…２年前…。」

見上げてる私の目をセイジは、ジッと見詰め返す…。

もしかして…あの時…ここに…。

ザザザッー！！

「きゃあっ！」

風が吹いて、足元がびしょ濡れになった。　

「風…吹いてきたな。」

傘もないし…家までは後少しなのに。

「セイジ、待ってて傘持って来るから！」

「えっ！琴海さん、濡れちゃうよ。」

「でも…。」

戸惑ってる私に

「解った…取り敢えず一緒に、家まで行こう…。」

「えっ…そしたら。」

「琴海さん一人を雨ざらしにさせられないよ。」

いつもの優しい笑顔で、笑い掛けてくれた。

「セイジ…。」

「はいっ！これを被って！行こう！」

セイジは、自分のジャケットを私の頭に載せて、なるべく濡れない様に、庇ってくれた。

「こっちなの…。」

「分かった！」

そして私たちは、誰も居ない家への道を進みだした。