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ラブカルチャースクール
第19章 2 Years ago
「なっ!」

その瞬間、私たちは一気に身体を離した。

ドッキン…お母さん?

でも、さっきメールしたら、まだかかるって…。

二人でドアの方を見る。

物音の後、特に何も起きそうに無かった。

「ポストに…チラシを入れてったみたい…。」

「そっか…。」

何か微妙な空気が、流れる…。

「ふふ…こんなの初めてだわ…。雨海の時もドキドキしたけど。」

「初めて…。」  

「うん…特に冒険した事無かったから…何て事ない平凡な人生だったから…。」

お母さんの顔色を伺ったりとか、隠し事とか…無かったな。

男性も上げた事ないけど、まさかこんな旦那以外の男性を連れ込んで、あんな事までするとは…

自分の中にこんな『欲情』が眠ってた何て思いもしなかった…。

これを機に、どんどん溢れ出して止まらなくなったりしないだろうか…。

「琴海?どうかした?」

急に黙った私を心配そうに覗き込む。

「琴海…俺があの軒下で…声を掛けなければ…声かけても猫の話をしなければ、こんな事にはならなかったんだよ…。みんな…俺が悪いんだから…。」

ドキン…セイジは私が背負い込まない様に、自分のせいにしようとしてる。

「違うっ…違うよ、セイジ…。」

猫とか思い出とか…それは重なった事由…もっと根本的な事は、私自身にあるのに。

「琴海…違わない…そして欲望のままに、君を抱いたんだ…。」

「違う…セイジは、悪くない。」

セイジは一生に一度の思いで言った、私の
『願い』を叶えてくれただけ…。

何もかも一緒に背負ってくれようとした…。


それだけで、生きて行けると思ったの…。

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