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ラブカルチャースクール
第19章 2 Years ago
必死に首を振る私の顔をセイジは両手で挟み、軽くキスをして

「琴海…今日は、もう何も考えないでいいから…。もう、行くね。」

「セイジ…。」

泣きそうになってる情けない顔に、セイジは優しく微笑んで、チュッチュッて啄む様に唇を落とした。

「風邪…引かない様にね…。」

「ま、待って!軒下までっ!」

靴を履こうと段差を降りようとしたら、おでこをツンと小突かれた。

「きゃっ!」 

ビックリして見ると、優しい中にも切ない表情にキュゥと、胸が締め付けられる。

「セイジ……。」

「早いけど…お休み。」

甘く優しく声を響かせ、セイジはドアを閉めた。

「あっ……。」

良かったのかな…でも、これ以上は引き留められない。

通勤帰り中には、同級生も居るかもしれない。 

夕飯時の今なら、近所は外に出てる人は殆ど居ないから、セイジ一人くらい誰も気に止めないか…。

「終わっちゃった…。」

壁に寄りかかり、ズルズルと床に落ちていく。

冷え込む玄関に、ぼうっと座り込んだ。

「何も…考えなくていいなんて…無理よ…。」

それともセイジは…今日の事は忘れてしまうのかな…。

セイジが触れてくれた身体をギュッと自分で、抱き締める。

「ふふ…セイジ……好き…大好き…。」

言えなかった…言っちゃいけなかった
『好き』を何度も繰り返す。

「好き…好き…大好き……セイジ…愛してる…。」

膝を抱え座ったままの足元に、雨海がちょこんと寄り添っていた。

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