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ラブカルチャースクール
第20章 Lesson 『タブー』
ソワソワしながら辺りを見回す。

明らかに…場違いだわ…私…。

店内は暗めにしてあるけど照明は工夫してあって、とてもお洒落だ。

若い世代の人が多く、バーの雰囲気に合った服装をしている。

ロングスカートにタートルネックのセーターの私は、そこらのスーパーに行くような感じだし。

実際帰りに、スーパーに寄るつもりだった。

しばらくして、飲み物が運ばれる。

「ハヤトは…アルコール?」

「あぁ…ウィスキーのロック。」

「ふ~ん…強そうだもんね…。」

照明がテーブルに当たり、琥珀色を揺らめかせて並ぶ2つのグラスが、光を反射させて綺麗だった。

「じゃ…琴海、せっかくだから乾杯!」

「乾杯…って、アイスティーだよ。」

「いいだろ…何に乾杯する?」

「何にって…別に。」

二人で祝う事もないし。

「そ…じゃあ、この街で出会った俺たちと…」

「出会ったって…。」

意味深に、言わないで欲しいな。

「セイジの過去に…乾杯~!」

「え……セイジの…過去?」

カンッ!

ハヤトは勝手にグラスを鳴らして、飲み始める。

な…どうゆう事…。

緊張で震える手で、グラスを口に運ぶ…

「うっ……ハヤトこれ!アルコール入ってる!」

「だってカクテルだもん!因みに紅茶入ってないからそれ。」

「なっ!」

でも、紅茶っぽい味はする。

「何から知りたい…セイジの過去と…ラブカルの『タブー』と…。」

ドックン…。

いつもの妖しい笑顔がライトの加減で、今日は一段と妖艶に見えた。
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