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ラブカルチャースクール
第20章 Lesson 『タブー』
「ハヤトは…会えたんですよね。」

「あぁ…まあ、身内だから調べる手段は色々あるしね。」

「はい…。」

確かに、ハヤト自身が言っていた。

「でも、せっかく会えたのに、その辺りからかな…ハヤトの様子がおかしくなったんだよ…。何かね、従姉妹の元カレに対して、凄い逆恨みし出して…。借金も肩代わりしてやってるしな…。」

「借金?従姉妹の?」

「あっ…君は、そこまで知らなかったか。済まない、要らない事言ったね。」

「いえ…誰にも言いませんので…。聞けて良かったです。」

何となく、そう思った…。

ハヤトの蟠りや本音が、ちょっと解った気がしたから。

「有難う…ハヤトが初めて、お店に女の子連れて来たから、彼女かと思ったら違うんだね。」

「はい…ハヤトには……少しだけ、お世話になった事があって。」

下手な事言えないから、当たり障りなく濁す。

「そっか…あいつ世話好きだな~はははっ。」

マスターがハヤトを可愛がってるのが伝わってきて、何だか暖かい気持ちになった。

さっきのハヤトにされた事も、許せる気がした。

駅が見えて来たので、マスターには

「本当に、有難うございました。もう、大丈夫なんで一人で帰ります。」

「そう?無理しないで、気を付けて帰ってね。」

「はい!」

元気よく答えると

「はは!可愛いね~琴ちゃん!人妻に見えないね!」

ガーン!また言われた。

「そんなに…色気…無いですかね…。」

「いやいや!色気もあるよ!今度、旦那さんと飲みに来てね!」

ズキン…旦那とか…。

「はい…是非。」

マスターは、ニッコリ笑いながら手を振って店に戻って行った。



ラブカルを切っ掛けに、地元で色んな出会いが起きた事に、少しだけ世界が広がった気がした。

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