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ラブカルチャースクール
第20章 Lesson 『タブー』
電車から流れる景色を眺めながら、この3日間を振り返った。

雨海を拾った軒下で、セイジに会って、元カノと2年前の事と聞いて…『好き』とは言えないけど、大好きな人と抱き合った。

そして今日は、元カノの存在を教えてくれた、ハヤトに会って、従姉妹の状況を聞いた。

ハヤトは従姉妹が、この町に引っ越して来たから…探しに来た……。

セイジは本当に、たまたまなのかな?

ドックン…胸に何かが垂らされた感覚になり、言い知れぬ不安が湧いて来そうになる。

ううん…もう、これ以上は干渉するのは止めておこう…。

セイジが大切にしてくれて、ハヤトの意外な一面も知って…何かとても嬉しい気持ちになる。


最寄りの駅に着き一応スーパーに寄ると、品物は大分無くなっていて、必要な物や値引きシールが貼られたお惣菜と、ケーキを買って帰る。

何となくケーキが、食べたくなったから。

マンションに着いて、鍵を開けて中に入り

「ただいま~。」

誰も居ない家に、虚しく声が響く。

「寒い…冷え込んじゃってる…。」

エアコン着けて、お風呂のお湯を溜めてる間に、買って来た物を軽く食べた。

口を動かしながら、ガランとしたリビングを眺める。

「広いな…。」

いつも殆ど一人で居るのに、旦那が帰って来ないと、無駄に広く感じた。


一人じゃ住まないな…セイジの部屋ってどんな、なんだろう…。

想像すると、ドキドキした。

ピロリロ~。

「あっ、お風呂が溜まった。」

バスタオルと、着替えを持って来る。

携帯は充電しておこう…携帯を握って、ディスプレイを見る。

旦那からのメールは、初日に現地に着いた時だけだった。

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