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第22章 Lessons of F

「琴海さん…そんなに無理しなくていいと思うよ…。」

「へ…無理…してないわ。」

セイジは一息吐いて

「ん～凄い一生懸命になってるから…心配なんだよ…。こうやって、身体に負担が掛かってくるし、そうすると気持ちもバランスを崩してきてしまう。」

「違う…これは…。」

「琴海さん…頑張ってるから、成果も上がってるよ。自然体でやっていけば、旦那さんだって喜んでくれるから大丈夫。」

違う…違う…違うのよ…。

「旦那さんが…」

「違うっ！そうじゃない！」

思わず叫んでいた…。

正直…旦那を悦ばせたいとか、家庭円満なんて、忘れそうになってたくらいだ。

私はただ、セイジに会いたいだけ…セイジに触れたいだけなのに…。

泣きそうになる…口を結んだ私をセイジは、悲しそうな表情で見詰める。

「琴海さん…ごめん…。余りにも必死な琴海さん見てたら…旦那さんが、羨ましくなったんだよ…。」

「え…セイジ…そんな…。」

多分、私の気持ちを察して、セイジは自分の事として背負うとしてくれてるんだ。

でも…何でそんな…自嘲的に笑うの…。

「ごめんなさい…いつも心配かけさせてるのは…私なんだよね。」

ナツの時も…ハヤトの時も…そして、今も…。

「琴海さん…。」

名前を呼ぶ声が、凄く切ない。

「無理しません…だから、今日のレッスンは、予定通りお願いします。」

私はベッドの上で正座して、頭を下げた。