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ラブカルチャースクール
第25章 Last Lesson
着替え終わって、部屋に戻るとセイジは見慣れたスーツ姿に戻っていた。

「お疲れ様でした!お茶、淹れましたよ!」

ニッコリ笑う屈託ない笑顔は、相変わらず爽やかだ。

「うん…あっ…ケーキ。」

「そう…ラストレッスン記念にね…。」

セイジは、さくらんぼのショートケーキを買って来てくれていた。

「ふふ…最初から最後まで…一緒に食べれるのね。」

「ははっ…たまには他のにしろよって、感じたけど…。」

「ううん…セイジと食べるのは…このケーキがいいな…。」

けど…これが最後になるかもしれない…未来の可能性を諦めたくはないけど…。

「良かった…食べましょう!」

「うん!」

カップに注がれたダージリンが、明るい水色に揺らめく、マスカテルフレーバーの甘い芳香が漂う。

「美味しい…ラブカルで、高級茶葉を堪能出来るのも、もう無いのね…。」

「そうですね…マスターコースだと、自分で淹れる事になりますしね。」

「えっ…毎回?」

「はい…飲みたいのがあったら自分で、その前にレッスンもありますが。」

セイジは、笑いながら説明してくれた。

私がマスターコースを目指してるって言ったら…貴方は賛成してくれるかしら…。

多分…きっとしないわね…。

「やっぱり…美味しい…。」

さくらんぼのショートケーキが、甘酸っぱく口の中に広がった。

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