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ラブカルチャースクール
第26章 Lesson 卒業
カップから立つ芳香を堪能しながら…

「ヤナセさん…今まで、美味しい紅茶を淹れて下さって有難うございます。私も勉強し始めました。」

「琴海様も?」

「はい…私も色んな人に、美味しいお茶を淹れられたらと思う様になって…。」

「そうですか…とても素敵な事だと、思います。」

ふんわりと微笑む顔は、美しさを柔らかく見せた。

マスターコースに進んだら、ヤナセともレッスンをする可能性があるんだよね…
考えただけでも鼻血が出そうだけど、実際出してる訳にはいかないだろうな。

その前に、マスターコース…進めるのかな…。

「ヤナセさん…卒業レッスン浪人とか…有りますか?」

「……卒業レッスン…浪人…?」

「はい!」

真剣に、聞いたのに

「ぶっ!あはははっ!また琴海様は、本当に面白い!」

ガ~ン!また、笑われた!

「えっ…でも…余りにも失態が多いとか…。」

必死で捕捉すると、ヤナセは口元を押さえながら

「はぁ…ほんの稀にですね…微妙な方は居ますが、ほぼ99%は卒業されますよ。」

「はぁ…そうですか…。」

ホッとすると

「卒業より…過程の方が大変ですから…。」

ドックン…『過程』の方が…。

プルルル!

来た!内線が鳴った。

「琴海様…卒業レッスンのご用意が出来ました…。」

「はい…。」

スクッと立ち上がり、レッスン室に入った。

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