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「S」と「M」の日々
第4章 悠の劣情
とりあえず自身をゆっくり引き抜いた。
「…あれ…?」
そこにはあるはずのないものが付いていた。
「こんな形で奪わせるつもりじゃなかったのに!」
「みぃ子…まさか…」
僕の目の前は真っ暗だった。
僕は大好きなみぃ子を汚してしまった。
しかしふと今日の昼間の光景が頭をよぎった。
「え…でも昼間…男と…」
みぃ子は僕をきょとんと見つめた後爆笑し始めた。
何が起こったのか僕には見当もつかないがどうやら僕はやらかしてしまったようだった。
「あれ、女の子だよぉ!」
「…は?」
この期に及んでまだ嘘を吐くのかと一瞬呆れた。
しかしよく思い出してみると…
「恭ちゃんだよ!」
あぁ…クラスに一人、短髪で女子からもてるタイプの女の子が居ることを思い出した。
いつもは制服なのでスカートをはいているが私服は見たことがなかった。
嫌われたかも…。
どうしよう…。
目が涙で霞む。
「馬鹿だなぁ悠クン…」
呆れ顔のみぃ子が僕を抱きしめた。
「お仕置き…しなくちゃね?」
みぃ子の艶のある声に僕はなぜか興奮と安堵を覚えた。

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