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悪魔みたいな幼馴染
第5章 05
体温計が鳴ると、服の中になんの戸惑いもなく手を入れてくる凜空に反論したかったけど、顔を歪める凜空が視界に入って開こうとした口を閉ざした。
「ちぃ、インフルかも。病院行こ」
え…?
インフル?
今年は一人暮らしをするから嫌いな注射も頑張ったのに…。
ワクチン打っても意味ないじゃん…。
「やだ…」
「熱高すぎだから。何かあったらどうすんの」
病院なんて子供の頃から行き慣れているのに、地元じゃない病院に行くのは少し足が重い。
いつもの先生がいいと思ってしまう。
「ちぃ、俺も行くから。病院嫌なんてガキみたいなこと言うなよ」
「………」
そんなこと分かってる。
それに、インフルエンザだったら病院から薬を貰えば一日で体調も良くなってくる。