この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
碧い雨の夜に…
第2章 【本能的に……】
ストレートな長い髪は胸下あたりまである。
動画撮る時はキャップ帽やキャスケット帽を被って踊るのが私の定番かな。
激しい振り付けだと揺れる髪が格好良くもあり、セクシーな動きをしてくれるから切るのは躊躇する。
「あー!髪色変わってるー!」と仲間たちを驚かせたのは、黒髪に青のインナーカラーだったのが、インナーカラーはそのままで黒だった部分をプラチナブロンドに染め上げてほぼ金髪。
掻き上げた時とかチラ見する青色がお気に入り。
ブリーチ込みの7時間…!頭皮お疲れ!
ナオもめちゃくちゃ気に入ってくれてた。
だから昨日は身体中に紅い印着けられてこっちは迂闊に着替えられないよ。
首と腕以外は散りばめられている状態。
「理世、また痩せた?」と仲間の1人が私の腰回りをギュッと触ってきた。
確かに食べてるけど身体は軽い。
エッチして絶好調〜とか思ってたけど、痩せるほどまでとは。
だってナオって意外と絶倫さんだから。
なんて考えてたら顔が熱い。
「出てるとこ出てて羨ましい〜」と女子だけだったからTシャツ捲られて油断した。
悲鳴が上がるほどキスマの嵐にもう何も言い訳出来ない状況に。
「やっぱ男じゃーん!最近益々綺麗だなって思ってたけど男かぁ!」
「声大きいから」
「え、子猫ちゃんって言ってたのが男?」
「そ、そうです、でもその時は本当にまだそういう関係じゃなくて」
「良いから今日絶対に馴れ初め教えろ〜」
「え?え?飲み?」
「当たり前っしょ!行くよ!拉致る!」
言わなくても良いのにアキラの耳にまで入ってしまった。
「お前、俺が居ながら堂々と浮気かぁ!」っておちゃらけてくれてたけどその後元気はなかった。
振り付けも2回ほどミスってたらしい。
あのアキラがね。
自意識過剰と言われても理由は何となく想像出来るので私が話しかけることでもないとわかっている。
友達と飲みに行くよ、とメッセージ送ったら(寂しい)って撮影時のメイクで半顔だけ送ってきた。
クソほど可愛いです、保存します。
ちょっとほっぺ膨らませてるし。
キュンキュンする。
私は皆で乾杯時のグラス持ったまま集合写真を送り返した。