この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
碧い雨の夜に…
第4章 【感情的に……】
「リセちゃん……もう1回良い?」
「ん………じゃ、最初から行こうか」
簡単な振り付けだけどヒップホップダンスの技を繋げて踊れるようになってきた。
それが楽しいらしくって成功するまで何度もやってる。
根気強くて負けず嫌いなナオは教えててこっちも楽しい。
編集してる間もずっと鏡の前で練習してる。
連続腰ヒットダンスの癖が強くて笑ってしまった。
「え?こう?」って聞いてくるからパソコン置いてまた教えるハメになって、あまりにも連続でするから抱きついて止めた。
「腰、痛めるよ?」
「リセちゃんの腰ヒット好きだもん、真似したい」
「また今度ね」
「ヤダ………ベッドの上でもうちょっと練習しても良い?」
「アハハ、ダーメ」
「何で?動画撮ったしもう待てしなくて良いでしょ?ご褒美は?」
か、可愛過ぎるな。
笑って誤魔化すもこうなると離れてくれないんだよね。
編集もまたおあずけ?
いや、ダメダメ、フォロワーさん結構楽しみに待っててくれてるんだよね。
ほら、またメッセージ来てる。
「コレ終わってからね?すぐ終わるから」
思いっきり顔映ってるから消さなきゃ。
今までお面や被り物したりして撮ってた。
最近それが暑くなってきたから普通に顔出しして踊って編集で顔を隠してる。
(そろそろお顔が見たいです)ってまた来たよ。
裏アカだから顔出しするつもりもなくて、顔がわからない方が絶対楽しいじゃん。
色んな妄想されてて読んでてウケるよ。
(踊りもスタイルも完璧だからせめてブサイクであってくれ)とかね。
そこからメッセージで大喜利合戦っぽくなって(歯並びガタガタであれ)とか(めっちゃ目離れてろ)とかナオと一緒に見てケタケタ笑ってるよ。
全部見たよってリアクションすると(嘘です、絶対可愛いと思います)とか急にアタフタしだすフォロワーさんも可愛い。
「僕は?可愛い?」ってすぐ構ってアピールしてくるナオを最近上手く交わせるようにもなってきて。
待てたらご褒美をチラつかせてるだけだけど。
「3、2、1」で動画をアップ、その後急いでお風呂に入る。