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激しくしないでっ!
第3章 おうち訪問!?
部屋のベッドに背中をつけ、俺は呆然と彼女を見つめた。
彼女の言葉が意外だった。
触ってみたいと思ったの初めて。それって一体?
「キス、してもいい?」
俺の目をじっと見つめて、今度はそんなふうに聞いてくる。
女の子からそんなことを言われたことのなかった俺は、一気に真っ赤になった。
何も返せず口をパクパクさせるのがやっとの俺に、容赦なく迫ってくる涼川さん。
目前に顔。唇が、触れる――直前、俺は叫んだ。
「ごめん!」
同時に彼女の体を弾き飛ばす。
「きゃっ」
短い悲鳴をあげて、尻餅をついた涼川さんをしり目に、俺は手首を拘束する縄をほどいた。もともと緩いし、リボン縛りだし、口で簡単にほどくことができた。
そのまま立ち上がる。
ぺたんと座ったままぽかんと見上げてくる涼川さんと視線を合わせることもできず、俺は部屋を飛び出した。
「あら、もう帰るの?」
玄関で声をかけられ振り向くと、そこにいたのは涼川さんのお母さん。
「お、お邪魔しましたっ」
心臓の鼓動がヤバい。
俺はそれだけを投げつけるように言い放ち、逃げるように玄関を飛び出したのだった。