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激しくしないでっ!
第4章 れっつぷれい!?

 体をよじらせ、股を俺の太ももにこすりつけてくる涼川さんに、俺は焦る。


「な、何して……っ」

「あ……ん。体が疼いて、おかしくなりそうなの……っ」

「なんで急に……こんな」

「きっと、薬が……効いてきたからよ……」

「薬!?」


 突然飛び出してきた単語に、俺はさらに動揺してしまう。

 薬って!? いったいなんの薬を飲んだのだろう。

 浮かんだ疑問は、涼川さんの様子を見てすぐに浮かんだ。


「薬って……もしかして、媚薬?」


 こくりと頷く彼女。

 そんなもの、本当にあるんだ。


「シカトされて、悔しかったから……これで谷口くんを誘惑しちゃおうって……思って、お父さんがくれた試作品の中から」

「シカトされたからって、なんでそんなものを……」


 呆れて言葉も出ない。涼川さんの発想は、いつもどこかズレている。


「大丈夫? 水、飲む?」


 ふるふると首を振る。


「お願い、触って……っ! 体……なんとかしてっ」

「ダメだよ、そんな状態で」


 ちょっとエッチなムードにはなったけれど、薬のせいでおかしくなった彼女に、いやらしいことなどできない。

 放課後とはいえ、ここはがっこうだし。

 俺は彼女を止めるため、必死の攻防に入った。
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