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タワマン〜墜ちた女達〜
第26章 佐藤恵美との一夜
「はぁっ…♡気持ち良い…。孝宏…ありがとう…。こんな夜景見ながら、ゆっくり出来るなんて…夢のようだわ…。」

恵美が感極まったように呟く。一戦終えた2人はしばらくベッドの上で休み、それからバルコニーに設置されたジャグジーに入浴していた。両側を壁で仕切り、前方には高い建物がなく、周りから見られる心配はない。そして下方に広がる夜景。奥には海まで見える。

「俺も初めて泊まったけど、なかなか良いね…。汗かいて、酒がすっかり抜けていく感じだ…。」

2人、寄り添うように座って、夜景を眺めながら語り合う。

「うん…。すっかり酔いが覚めちゃったかな…。でも…あんな凄いSEXされちゃうと…孝宏に酔っちゃうよ…。」

コトリと頭を狩野の肩に預け、恵美が呟く。

「ふふ…。明日は休みなんだろ?まだまだ朝までたっぷり出来るよ…。」

「ま…まだ…出来るんだ…。で…でも…これ以上されたら…私…戻れなくなるかも…。」

一気に顔が暗くなり、不安気に恵美が言う。戻れなくなると美夜との関係にヒビが入る。そうなると、仕事に影響が出て、最悪恵美は会社を辞めることになるのだ。

「柊さんとの関係が心配…?」

「う…うん…。美夜との関係が悪くなると…会社辞めなきゃいけなくなる…。さすがにそれは…。」

狩野に抱かれたい気持ちと、仕事を手放したくない気持ちの間で揺れ動く恵美。そんな恵美に狩野は爆弾発言を投下する。

「だったら…柊さんも…抱いてしまおうか…?」

「へっ…!?た、孝宏…?何…を言って…?」

「いや、だって…。柊さんも恵美みたいに抱いてしまえば、恵美が俺に抱かれるのも遠慮なくできるから…。柊さんは結婚してるけど…恵美と浮気しているわけだろ?だったら、男性の俺と浮気したって、違いはないし…。」

「そ…それは…。む…無理…だと…。」

恵美は狩野の発言に目を白黒させ、戸惑う。同時に子宮が疼くのを感じる。狩野の言う通りにできれば、また抱いてもらえる…。しかし、恵美は頭を振る。

「確かに…美夜は…旦那さんとは仮面夫婦で…最近は顔も合わしていないみたいだけど…。そもそも…旦那さんの度重なる浮気が原因だったらしく…世間体や立場もあって離婚しないつもりみたい…。お互いの生活に一切口を出さないと、誓約書まで書いているらしいわ…。」

「美夜さんみたいなきれいな女性がいても浮気するんだ…。」
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