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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第17章 再会
「私が出来ることなら協力する。私にも責任は多大にあるから。」

「…私はおじさんに甘える資格がないの。」

「どういうこと?」

一時の無言の間の後、梨果がポロポロと涙を流し始めた。

「…私、…私。うぅ…。」

職員が心配して顔を上げる。

「…り梨果、どうした?言ってごらん。」

「た…田村さんに…抱かれちゃったの…。」

「えっ?!」

頭が真っ白になった。梨果が田村に抱かれただと…。正直気絶しそうだった。

「いつ…?」

「特別クロッキー会の3日前にウチに来て…。」

(くそっ…!あの男。まさか無理矢理犯したのか!?)

しかしこの場で梨果に動揺を見せるわけにはいかない。しかも梨果が他人に抱かれたからといって救いたい気持ちに変化は…無い。

「梨果、私に考えがある。施設を出て私のうちに来ないかい?」

「おじさんのうちに?私が?」

「そう。どうだい?」

「…でも私はおじさんの事を裏切ったから。」

「梨果が田村さんに抱かれたことで前の梨果ではなくなったの?」

「そんな事ないけど、穢れた私なんておじさん嫌でしょ!?だってずっと誰にも触らせないって言ってたじゃん!そういうことでしょう?!…でも触らせてしまった…。おじさんにとってもう私に価値はない…ううっ…、うっ…。」

大きな声を出した梨果に驚き職員が声をかけてきた。

「お話中すみませんが、今彼女は事件に関する事項にデリケートなのでそろそろお引き取り願えませんか?」

「わかりました。最後に一言だけ…。おじさんは梨果を決して嫌ったりなんかしない。さっきの話、考えておいて。」

「本当…?」

「ああ。」

「わかった…。」

「職員さん、すみませんでした。今日はありがとうございました。」

「いえ。じゃあ梨果ちゃん、お部屋に戻りましょう。」

梨果は職員に連れられ談話室から出て行ってしまった。



その夜、遅めの正月休みの妻と友也とで夕食をしながら梨果をうちで引き取りたい旨を話した。

「あなた簡単に言うけど手続きが大変なのよ。」

「そこは公僕の力で…。」

「公僕言うな。」

「で、どうかな。」

「友也はどうなの?」

「俺はあんな可愛い子がウチにいたらいいな。」

「こーら!変な気起こすなよ?そういうとこ友也は父さんに似てきたな。」

妻が突っ込みを入れる。
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