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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第26章 美月の蕾
翌朝の土曜日。梨果と美月、そして友也は半ドンの授業を受けに学校へ行く。

写真館の真田氏から聞いた広告モデルの次の依頼があるという話を梨果にした。

「どうする梨果。」

「うーん。今日もっと詳しい話を真田さんに聞きに行こうよ。」

「わかった。また放課後に駅で待ち合わせしよう。」


午後、梨果と駅で落ち合い写真館へ向かう。
ショーウインドーに梨果と美幸が写る学習塾のポスターが貼られている。

「すみませーん!がんもどきふたつ。」

「豆腐屋じゃねーよ!」

「おっ、お二人さん、今日はどうした?」

店内に真田氏がいた。
もはや梨果のネタがよくわからなくなってきた。ネタ合わせも無いので突っ込む私もとっさの判断に気を使う…。

「梨果ちゃん、学習塾のポスターの反響が凄いの知ってる?ネットで話題になってるよ。」

(なんと…恐れていたことが…。)

「えっ?そうなの?!おじさんち来てからパソコン全然やってなくて…。」

「ちょっと待ってね。」
カウンターのノートパソコンを操作する真田氏。

「ほら、この掲示板見てみてよ。」

>河海塾の広告の子かわいい🖤
>真ん中のセーラー服の子どちゃシコ!
>漏れは奥の子がタイプprpr
>センターの子の詳細kwsk
>セーラー服の娘萌え~(*´Д`)ハァハァ

見ると”かわいい”はわかるが他はあまり理解のできない言語が並んでいた。

「他にもたくさんスレッド立ってるよ。」

「日本語で頼む。」

「へぇー。凄いね。」

梨果は画面をスライドしてたくさんの書き込みを見ていた。

「で、真田さん。次の依頼ってなんなの?」

梨果が尋ねる。

「ああ、塾の社長は他にもDVDやらパンフレットやらにも2人を起用したいらしい。」

「それと河海塾はテレビ番組や舞台のスポンサーもやっているの。」

美幸が奥からそう言いながら出てきた。彼女の女優への夢への意欲が感じられる発言だった。

「美幸さん…。」

私と目が合うと彼女は儚げに微笑んだ。

「来週社長さんと代理店の人との面談があるの。梨果ちゃん、私は1人でも行きたい。でも社長さんは梨果ちゃんを推していると思う…。梨果ちゃんがダメなら私もきっと…。」

美幸が言いたいのは梨果が参加しなければ自分だけ呼ばれることはないだろうということだろう。
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