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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第32章 美幸サイドストーリー②
振り向くと友也くんがそこにいた。おじさまの面影のある顔と高い身長…。また涙が溢れてしまった。

「なんだてめぇ!」

「この子の友人ですが何か?」

「ちっ!」

体格のいいスポーツマンの友也くんに絡むことなく男性は去っていった。

近くの公園のベンチで友也くんに全ての顛末を話してしまった。
泣きじゃくる私に困惑した様子で手首についたロープの痕を彼は見ていた。

「酷い…。何て事を…人間の所業じゃない。」

「…おじさまと梨果ちゃんにはくれぐれも内緒にしてね。ビデオに撮られてるから告発とかもしないで…。」

「…う、うん…。」

もしかしたら心の奥底ではおじさまに伝えて欲しいと思っていたのかもしれない。でもそれを聞いたら優しいおじさまは心を痛めてしまうだろう。

優しいおじさまの息子さんはやっぱり優しくてふらつく私を家まで送り届けてくれた。男の人ってこんなに優しいんだっけ…。

「さようなら、穢れた私はもう皆さんには会わないと決めてたの。友也くん、彼女さんと幸せにね。」

立ち尽くす友也くんに見送られ自宅に入った。


穢された身体をお風呂で念入りに洗った。性器の痛みと腫れて歯形の付いた乳房があの地獄の時間が現実だったことを突きつけてくる。

「うっ、ううう、うぅ…うああぁぁぁぁ!!うぁあぁああああん!!うぁあぁああああん!!」



翌日、綿貫プロダクションから連絡があった。

「今回美幸さんの担当になりました松尾と申します。これからよろしくお願いします。」

「はじめまして、真田美幸です。こちらこそよろしくお願いします!」

これが身を挺して得たもの。意地でも喰らい付いていってやる…。
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