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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第1章 講師の愛娘
3分程たった所で講師だけ教室に戻った。

「ふぅ…この期におよんで嫌だと言いだしたけど大丈夫。すみません、今着替えてくるのでしばらくお待ちください。」

すみませんを連呼する講師。苦肉の策とはいえ自分の娘を人前で裸にする心情はどうなのだろう。芸術と称せば許せるのか。生徒維持のためには仕方ないのか。そんな理由で維持された生徒は芸術を学ぶというより邪な目的なのではないのか。

今回のこの少女によって各々の本性が露わになるのである。 


教室の奥に紺色の布を被せた高さ1m程の台を設置しており、これがモデルの舞台になる。それを囲むように受講者がイーゼルを構えてスケッチを行う。

モデルは隣の準備室で全裸になりバスローブを着て教室に入る。ポーズはモデルが何パターンか提案し多数決で決める。

梨果が着替えに行っている間、周りの受講者たちの会話が耳に入る。講師の自宅付近に住んでいるという教室では古株の田村氏と自転車屋を営む川瀬氏だ。

「洋子さんを毎回楽しみに来ているのに今日はがっかりだな。」

「しかしまさか代わりが梨果ちゃんとはね。小さい頃から知ってるからなんだか複雑な気分だよ。」

「学校の行き帰りにいつもうちの店の前通ってるよ。短いスカートの制服着てね。そういやこの間パンク修理に来たばかりだよ。明るくていい子だよー。ついこの間まで赤ちゃんだったろ?本当に今日は脱いじゃうのかね?確かになんだか複雑だねぇ。」

「俺んとこにもつい先日回覧板を届けてくれたよ。素朴でいい子だよ。」

「服着てると解らんけど、見た感じ乳(ちち)はペッタンコだよな。」

「まだ中学生じゃなぁ…でもちょっと前まで先生のかわいいい赤ちゃんだったあの梨果ちゃんがどう成長してるか楽しみになってきたよ。」

地元だけあり、知り合いもいるようだ。私も待っている間、あの子はどんな体をしているんだろう。などと考えながら少女の裸という未知の幕開けを待ってる自分がいた。
受講者の皆も苛立ちはじめたところ、やっと梨果がバスローブを着て教室に入ってきた。

ところが先程の笑顔は消えていた。
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